フォークリフトが乗り込む荷物用エレベーターの積載荷重

荷物用エレベーターとフォークリフトのイラスト

荷物用エレベーターの積載荷重は、かごに「荷扱い者」および「荷物」が載ったときの合計質量となっています。

しかし、”フォークリフト”を用いてかごに荷物を積み降ろしするときは、かご内にフォークリフトの前輪が乗り込むため、一時的に大きな荷重がかかります。

そのため、荷物の積み降ろし作業でフォークリフトが乗り込む場合は、”フォークリフトの乗り込みに対応した荷物用エレベーターの設計”にする必要があります。

フォークリフト仕様の荷物用エレベーターにする場合、停止中のかご内に積み込める「荷物」と「フォークリフト」の合計質量は、荷物用エレベーターの積載荷重の150%(1.5倍)を上限にしなければなりません。

荷物用エレベーターの積載荷重 × 1.5 ≧ 停止中最大荷扱荷重(荷物+フォークリフト)

例えば、積載荷重2,000kgの荷物用エレベーターがあったとすると、「荷物」と「フォークリフト」の合計質量は、3,000kg(2,000kg×1.5倍)が上限となります。

2,000kg × 1.5倍 = 3,000kg ≧ 「荷物」と「フォークリフト」の合計質量

積載量の選定例

ここからは、フォークリフトが乗り込む荷物用エレベーターにおける、積載量の選定例を挙げます。

例1:「積載量2,000kgの1.5倍」 ≧ 「停止中最大荷扱い質量」の場合

荷物を搬入するイラスト

荷物用エレベーターの積載荷重(2,000kg)
M:荷物の質量(500kg)、M1:フォークリフトの質量(1,000kg)とする場合。

停止中最大荷扱い質量(荷物+フォークリフト)は、500kg×3+(500kg+1,000kg) = 3000kg

2,000kg × 1.5 = 3,000kg ≧ 3,000kg

となるので、この荷物用エレベーターの積載量は、2,000kgとして選定します。

例2:「積載量2,000kgの1.5倍」 < 「停止中最大荷扱い質量」の場合

フォークリフトで搬入中

荷物用エレベーターの積載荷重(2,000kg)
M:荷物の質量(660kg)、M1:フォークリフトの質量(1,450kg)とする場合。

停止中最大荷扱い質量(荷物+フォークリフト)は、660kg×2+(660kg+1450kg) = 3430kg

2,000kg × 1.5 = 3,000kg < 3,430kg

となり、「荷物」と「フォークリフト」の合計質量が、この荷物用エレベーターの積載量の1.5倍を超える。

そのため、停止中最大荷扱い質量を1.5で除した値

3,450kg ÷ 1.5 = 2,286kg

を用いて、この荷物用エレベーターの積載量は、2,300kgとして選定します。

荷物の積み降ろし方法について

荷物用エレベーターの図面の仕様を見ていると「Class C1」や「Class C2」と表記されていたりします。

この表記は、”ローディング(loading)”といいます。
※日本語に翻訳すると、荷積み、荷重という意味です。

ローディングは、米国のANSI A 17.1 Codeで決められており、「荷物用エレベーターに、どのように荷物を積み降ろしをするのか(荷物用エレベーターのかごの積み載み条件)」を示しています。

ローディングは、A級、B級、C級の3種類に分けられ、設定条件が定められています。

ローディングの意味
Class A 手積み、手押し車など、小さい荷物を積み込む。
かごの積載荷重は、かご床面積に対して、250kg/平方メートルで計算します。
Class B 自動車専用のエレベーター。
かごの積載荷重は、かご床面積に対して、150kg/平方メートルで計算します。
Class C1 フォークリフトなどで荷物を搬入。フォークリフトも一緒に運搬する場合。
Class C2 フォークリフトなどで荷物を搬入。フォークリフトは一緒に運搬しない場合。(荷物搬出入時のみ、フォークリフトの乗り込み)
Class C3 「Class C1」「Class C2」以外で集中荷重が積載荷重の1/4以上と大きい場合。

一般的に、フォークリフト仕様の荷物用エレベーターは、”Class C2″となります。

関係告示

荷物用エレベーターにフォークリフトが乗り込む場合の積載荷重については、「用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件」で定められています。

建築基準法施行令(以下「令」という。)第129条の5第2項に規定する用途が特殊なエレベーターは、次の各号に掲げるエレベーターとし、同項に規定する当該用途に応じたかごの積載荷重は、それぞれ当該各号に定める数値とする。
二 フォークリフトその他のかごに荷物を積み込む機械(以下「フォークリフト等」という。)がかごへの荷物の積込み時にかごに荷重をかける乗用及び寝台用エレベーター以外のエレベーター 次に掲げる数値のうち大きいもの
イ 実況に応じ算定した昇降させる人又は物の荷重に、フォークリフト等の荷重(荷物の積み込み時にかごにかかる荷重に限る。)を加えたものを1.5で除した数値
ロ 令第129条の5第2項の表に基づき算定した数値
出典:用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件

※ロ 令第129条の5第2項の表に基づき算定した数値とは、床面積1平方メートルにつき2,500Nとして計算した数値です。

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