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大阪(本社)
昇降機の豆知識
「最近、親が階段の昇り降りで転びそうになることが増えてきた」
「足腰が弱ってきたので、自宅の階段が怖い」
そんな不安から、いす式階段昇降機の設置を検討し始めた方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ調べてみると、「エレベーターのように何百万円もするのでは?」「定価がないって本当?」「介護保険は使えるの?」といった疑問が次々と湧いてきて、具体的な費用感がつかめないというお悩みをよく耳にします。
この記事では、いす式階段昇降機のタイプ別の価格相場(屋内直線型・屋内曲線型・屋外型・車いす用)をわかりやすく整理したうえで、本体以外にかかる費用の内訳、費用を抑える方法(補助金・レンタル・中古品の活用)、そして失敗しない選び方までを徹底解説します。
家族会議で検討する際の「お金の目安」をつけるための判断材料として、ぜひ最後までお読みください。
目次
いす式階段昇降機の導入費用は、設置する階段が「真っ直ぐ(直線)」か「曲がっている(曲線)」かによって大きく異なります。
ここでは、本体価格と設置工事費を含めた「総額の相場」をタイプ別にご紹介します。
ご自宅の階段を思い浮かべながら確認してみましょう。
屋内の直線階段に設置するタイプは、いす式階段昇降機の中で最もリーズナブルです。
本体価格と設置工事費を合わせた総額で、約70万円〜100万円が相場となります。
直線階段とは、1階から2階まで曲がり角や踊り場がなく、まっすぐに伸びている階段のことです。
この形状であれば、レール(いすが走る軌道)が直線で済むため、部品が規格化されており、比較的安価に提供できます。
ただし、同じ「直線」でも、階段の段数が多い(16〜18段以上)場合や、特殊な急勾配(傾斜45度以上)の場合は、標準仕様より費用が上がることがあります。
一般的な住宅の階段(13〜15段、傾斜40度前後)であれば、70〜90万円程度で収まるケースが多いです。
階段の途中に踊り場がある、L字やコの字に曲がっている、螺旋階段である。
こうした曲がりのある階段に設置する場合は、屋内曲線型が必要になります。
総額の相場は約150万円〜200万円で、直線型の約2倍以上です。
「なぜ曲線型はこんなに高いの?」と疑問に思われるかもしれません。
その理由は、曲線階段用のレールが、ご自宅の階段の形状に合わせた完全オーダーメイド品になるためです。
直線階段のように規格品のレールを組み合わせるのではなく、階段の曲がり角度・段数・踊り場の位置などを精密に測量し、一本ずつ専用のレールを製造・加工する必要があります。
曲線型の価格は、曲がり角の数が増えるほど、また3階・4階といった多層階対応になるほど高くなります。
踊り場が1か所のL字階段なら150〜170万円、踊り場が2か所あるコの字階段なら180〜200万円、3階対応になると200万円を超えるケースもあります。
玄関ポーチから門扉までの段差、庭から駐車場への階段など、屋外に設置する場合は防水・防錆仕様が必要になるため、屋内用より費用が高くなります。
| タイプ | 総額の目安 |
|---|---|
| 屋外直線型 | 約90万円〜150万円 |
| 屋外曲線型 | 約200万円〜300万円 |
屋外用は、雨風や紫外線にさらされる環境で長期間使用するため、本体やレールにステンレス素材や特殊塗装を施し、電気系統にも防水対策を追加する必要があります。
また、いすにはカバーが付属し、使用しない時にはカバーをかけて部品の劣化を防ぐ仕様になっています。
車いすに乗ったまま昇降できるタイプは、いす式とは別カテゴリーになりますが、検討される方も多いのでご紹介します。
総額の相場は約500万円〜800万円と、いす式と比べて格段に高額です。
車いす用は、プラットフォーム(車いすを載せる台)のサイズが大きく、耐荷重も200kg以上が求められるため、構造が大型化・堅牢化します。
また、設置には階段幅も広く必要(通常1m以上)となり、一般的な住宅の階段では物理的に設置が困難なケースもあります。
主な設置場所は、公共施設、福祉施設、大型住宅などが中心です。
ご自宅で検討される場合は、まず階段幅が十分にあるか、車いすに乗ったままの昇降が本当に必要かを、専門業者と相談することをおすすめします。
「なぜ曲線型は直線型の2倍以上もするの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
ここでは、いす式階段昇降機の最終的な見積もり金額を大きく左右する5つの要因について詳しく解説します。
価格を決める最大の要因は、階段の形状です。
前述の通り、直線か曲線かによって価格が2倍以上変わります。
この価格差が生まれる本質的な理由は、レールの製造方法の違いにあります。
直線階段用のレールは、工場で規格品として大量生産されたパーツを組み合わせるだけで済みます。
階段の長さに応じて標準部品をつなげる方式のため、部品コストも加工費も抑えられます。
曲線階段用のレールは、お客様の階段の曲がり角度・踊り場の位置・段数に完全に合わせた、世界に1つだけのオーダーメイド品です。
現地で精密な測量を行い、CADで図面を作成し、工場で一本ずつ曲げ加工や溶接加工を施して製造します。
この設計・製造工程に時間とコストがかかるため、価格が高くなるのです。
曲線階段であっても、曲がり角の数が1か所か2か所か、あるいは3階・4階まで対応するかによって、オーダーメイドレールの製造難易度が変わり、価格にも影響します。
同じ直線階段でも、段数が多いほど(レールが長いほど)価格は上がります。
日本の一般的な住宅の階段は13〜15段ですが、天井が高い住宅や、蹴上げ(1段の高さ)が低い住宅では16〜18段になることもあり、その分レールの延長費用が加算されます。
また、階段の傾斜角度も価格に影響します。
通常の住宅階段の角度は40度前後ですが、これが45度を超える急勾配の場合、より強力なモーターや特殊な駆動機構が必要になり、費用が上がります。
いす式階段昇降機は、基本的に階段の最下段と最上段の2か所で停止・乗降できる設計になっていますが、踊り場や途中階でも停止できるように設計することも可能です。
停止箇所を追加する場合、その分の制御機構や安全装置が増えるため、費用も上がります。
3階建ての住宅で1階・2階・3階の3か所すべてに停止させる場合は、2か所停止の設計より30〜50万円程度高くなるケースがあります。
また、乗降位置の工夫として、階段の上り口で自動的にいすが90度回転する「自動回転いす機能」を搭載すると、乗り降りが格段に楽になります。
この機能はオプションで追加できますが、費用が10〜20万円程度上乗せされます。
標準仕様に加えて、以下のようなオプション機能を追加することで、快適性・安全性・利便性が向上しますが、その分費用も上がります。
降りる階で自動的にいすが回転し、足を階段と逆方向に向けて降りられる機能です。
乗降時の転倒リスクを大幅に軽減できます。
使用しない時に、階段下部のレールを自動または手動で折りたためる機能です。
玄関前の階段などで、同居家族や来客の通行の邪魔にならないように設計できます。
1階と2階の両方にリモコンを設置することで、いすをどちらの階からでも呼び出せる機能です。
介助者がいる場合に特に便利です。
シートベルトは標準装備の機種が多いですが、肘掛けが跳ね上がったり回転したりする仕様は、乗降時の動作をスムーズにします。
これらのオプションを組み合わせると、標準仕様より20〜50万円程度費用が上がることが一般的です。
屋外に設置する場合は、本体・レール・電気系統のすべてに防水・防錆加工が必要になります。
屋内用の同等モデルと比較して、20〜50万円程度高額になるのが一般的です。
また、屋外設置では、降雨時や降雪時のいすカバーの装着が必須となるため、カバー代(5〜10万円)も別途必要です。
「商品代金以外に、後からどんどん追加費用を請求されないか不安」という方のために、設置にかかる工事費や、導入後に必要なランニングコストについて明確にしておきましょう。
いす式階段昇降機の設置工事は、ほとんどの場合、階段の壁や天井を壊すような大がかりな工事は不要です。
専用のレールを階段の踏み面(足をのせる部分)にボルトで固定する方式のため、既存の住宅を傷めることなく設置できます。
| 階段タイプ | 設置工事日数の目安 |
|---|---|
| 屋内直線型 | 半日〜1日 |
| 屋内曲線型 | 1〜2日 |
| 屋外型 | 1〜2日 |
設置工事費は、多くの業者で本体価格に含めた総額見積りとして提示されます。
冒頭でご紹介した「屋内直線型70〜100万円」「屋内曲線型150〜200万円」といった相場は、すべて設置工事費込みの金額です。
ただし、以下のようなケースでは追加工事費が発生する可能性があります。
これらは現地調査の際に見積りに反映されるため、契約前に必ず確認しましょう。
「毎日使うと、電気代も気になる……」という方もご安心ください。
いす式階段昇降機の月々の電気代は、1日数回の使用であれば約100〜400円程度に収まります。
いす式階段昇降機は、充電式バッテリーで駆動する機種がほとんどで、階段の上下に設置された充電ステーションで、停止中に自動充電される仕組みです。
1回の昇降で使われる電力はごくわずかで、エアコンや冷蔵庫と比べれば微々たるものです。
停電時にもバッテリーで数回の昇降が可能な機種が多く、災害時の安心感も高いポイントです。
いす式階段昇降機は、高齢者の方が毎日乗る命に関わる設備です。
突発的な故障や事故を防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
年1回の定期点検が推奨されます。
メーカーや業者によっては、年2回点検を標準としている場合もあります。
| 契約内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 年1回の定期点検 | 年間 約2〜4万円 |
| 年1回点検+消耗部品交換込みの保守契約 | 年間 約4〜8万円 |
保守契約を結んでおくと、バッテリーや駆動部の消耗部品交換が契約内に含まれる場合があり、突発的な修理費の発生を抑えられます。
また、故障時の対応スピードも契約者優先となるケースが多く、長期的に見て経済的かつ安心です。
100万円以上の設備投資は、どのご家庭にとっても大きな決断です。
実は、いす式階段昇降機の費用を抑える方法はいくつか存在します。
ここでは、補助金制度の活用から、レンタル・中古品の検討、ホームエレベーターとの比較まで、費用負担を軽減するための具体的な選択肢をご紹介します。
「介護保険で補助が出ると聞いたけど?」という質問をよく受けますが、正確な情報として知っておきたいのは、いす式階段昇降機は原則として介護保険の福祉用具レンタル・購入の対象外であるという点です。
しかし、以下の2つの制度を活用できる可能性があります。
要介護認定(要支援1以上)を受けている方の住宅について、手すりの設置や段差解消などの住宅改修に対して、上限20万円の補助が受けられます。
ただし、いす式階段昇降機そのものの設置費用は対象外で、付随する工事(手すりの移設など)の一部が対象となる場合があります。
詳細はケアマネージャーや地域包括支援センターにご相談ください。
市区町村が独自に設けている補助金制度があり、地域によっては、いす式階段昇降機の設置費用そのものが補助対象となるケースもあります。
たとえば東京都港区の「高齢者昇降機設置費助成」では、65歳以上で要支援1以上の認定を受けた方を対象に、上限約133万円までの助成が受けられる仕組みがあります(自己負担は所得に応じて1〜6割)。
申請の流れは以下の通りです。
補助金の有無や金額は自治体ごとに大きく異なるため、お住まいの役所のホームページを確認するか、直接問い合わせることをおすすめします。
「買うと高いから、レンタルできないの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言うと、レールを階段に固定する一般的な「いす式階段昇降機」は、ご自宅の階段に合わせて設置するため、原則として介護保険を利用したレンタルはできません。
介護保険でレンタルできるのは、車いすのような形をしていて、介助者が操作しながら階段を昇降する「可搬型(キャタピラ式など)」に限られます。
一部の業者では、固定式のいす式階段昇降機を自費でレンタル(リース)できる独自のサービスを提供しています。
初期費用は安く抑えられますが、毎月のレンタル料(数万円程度)や初期の工事費・撤去費がかかるため、2〜3年以上長く使い続けるのであれば、結果的に購入してしまった方が総費用は安くなるケースがほとんどです。
「中古で買えばもっと安くなるのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、中古品にはメリットとデメリットの両方があります。
総合的に判断すると、高齢者が毎日乗る命に関わる設備であることを考えると、中古品の選択はリスクが高いと言わざるを得ません。
長期的な安心・安全を優先し、新品の購入をおすすめします。
「いっそのこと、ホームエレベーターを付けた方が良いのでは?」と迷う方もいらっしゃるでしょう。 ホームエレベーターを新設する場合、機器の本体価格に加えて、1階と2階の床を抜くような大規模な改築工事が必要になるため、総額で300万円〜500万円以上かかるのが一般的です。
工期も数週間に及びます。
それに比べると、いす式階段昇降機は大規模な建築工事が不要なため、ホームエレベーターの半額以下から3分の1程度の費用で設置でき、工期も1〜2日で済みます。
コストパフォーマンスの面では、いす式階段昇降機の方が圧倒的に優れていると言えます。
価格の安さだけで選んでしまうと、いざ設置してから「使いにくい」「邪魔になる」と後悔することになりかねません。
ここでは、ご家族の生活スタイルにぴったり合い、安心して使い続けられる失敗しない選び方の4つの基準を解説します。
いす式階段昇降機を選ぶ際、最も重要なのは「誰が、どのような状態で、どのくらいの期間使うか」を見極めることです。
利用者の方の現状を、以下の観点で確認してみましょう。
自立して乗降できる方であれば、標準的な機種で十分対応できます。
一方、座位保持が不安定な方や片麻痺の方の場合は、シートベルトや肘掛けの形状、いすの向きを変えられる自動回転機能など、安全性を高めるオプションの検討が必要です。
いす式階段昇降機は一度設置すると10〜15年使い続ける設備です。
現時点の身体状態だけでなく、5年後、10年後の変化を見通して機種を選ぶことが重要です。
たとえば、現在は歩行が可能でも、将来的に車いすが必要になる可能性がある場合は、玄関先や階段下のスペース確保を考慮した設計を業者と相談しておくと安心です。
前述の通り、階段の形状によって設置できる機種が変わります。
急な角度の階段や、極端に幅が狭い階段(日本の古い木造住宅に多いです)の場合、標準的な機種が取り付けられないことがあります。
カタログを見るだけでなく、必ず専門業者に現地へ来てもらい、ご自宅の階段の寸法や角度を正確に測ってもらうことが失敗を防ぐ第一歩です。
昇降機を利用しない同居のご家族にとって、階段に設置されたレールやいすが邪魔にならないかも重要なポイントです。
使わない時は、いすの座面、ひじ掛け、足乗せ台(フットレスト)を折りたたんでおくことができます。
折りたたんだ状態で壁から何センチ出っ張るのか(収納寸法)を確認し、他の人が階段を歩いて上り下りするのに十分なスペース(有効幅)が確保できるかを必ずシミュレーションしておきましょう。
命を預ける乗り物だからこそ、安全機能が充実していることは絶対に妥協してはいけないポイントです。
以下の機能が標準装備されているかを必ず確認してください。
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