トランク付きエレベーターとは?救急活動時に担架・ストレッチャーを搬送

マンション・アパート

マンションで大怪我や急病人が発生したときは、救急患者を担架やストレッチャーに乗せ、エレベーターで運ぶことになりますが、ここで1つ疑問が生じます。

それは、「もし、エレベーターにストレッチャーが入らないときは、どうするのか?」ということです。

一般的なマンションに設置されているエレベーターは、”6人乗り”もしくは”9人乗り”が多く、かごのサイズは、

  • ・6人乗り → 幅105cm(出入口80cm)、奥行115cm、高さ220cm
  • ・9人乗り → 幅105cm(出入口80cm)、奥行152cm、高さ220cm

対して、救急車のストレッチャーは、およそ幅60cm、全長200cmです。

普通に考えれば、エレベーターにストレッチャーを載せることができませんが、実際のところどうなのでしょうか?

実は、エレベーターの中には、”トランク付きエレベーター”と呼ばれる「トランクルーム」が設けられているものがあります。

トランク付きエレベーターとは

トランク付きエレベーターとは、簡単に言うと、かごの中にトランクルームが設けられたエレベーターです。

次の図のような構造をしています。

トランク付きエレベーターの例出典:青木建築設計室のブログ「こんな時・・“トランク付エレベーター“」

通常、トランクルームは、しっかりと施錠されており、鍵がないと扉を開けることができません。

そのため、急病人が発生して、トランクルーム使いたい場合は、マンション管理員や警備員に鍵を借りるか、救急隊が所持する鍵を使う必要があります。

鍵の統一化について

以前、トランクルームの鍵は、エレベーターメーカーごとにバラバラでした。

しかし、これでは、一刻を争う時に、救急隊がわざわざ管理員に鍵を借りたり、メーカーを確認して鍵を探す必要があり、トランク付きエレベーターを有効活用できませんでした。

その問題を解決するために、平成15年から鍵を統一。救急隊が所持する鍵で解除できるようにしました。

この統一された鍵には、「EMTR(Emergency Medical Trunk Room)」という英字が刻字されています。

法令

トランク付きエレベーターは、建築基準法施行令第129条の5第2項の規定に基づく「用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件」で定められています。

一 次に掲げる基準に適合するトランクを設けたエレベーター エレベーターのかごの面積をトランクの面積を除いた面積として、令第129条の5第2項の表に基づき算定した数値
イ 床面から天井までの高さが1.2m以下であること。
ロ かごの他の部分とトランクの床面の段差が10㎝以下であること。
ハ 施錠装置を有する扉を設けること。
ニ かごの奥行き(トランク部分の奥行きを含む。以下同じ。)が2.2m以下であり、かつ、トランク部分の奥行きがかごの奥行きの1/2以下であること。
出典:用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件

最後に

トランク付きエレベーターは、救急患者をストレッチャーで運ぶだけでなく、「大きい家具を運ぶとき」や「棺桶を運ぶとき」にも活躍します。

また、不動産会社の賃貸情報(マンション・アパート)をよく見ると、エレベーターの項目に「トランク付き」と記載されてたりするので、気になる方は、是非確認してください。

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