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昇降機の豆知識
エレベーターはいつ頃に発明されたのでしょうか?
実は、エレベーターの歴史はとても古く、はじまりは紀元前の古代ローマ時代に遡るとされています。
考案者は、古代ギリシアの数学者、物理学者、発明家、天文学者として知られるアルキメデス。テコの原理、浮力、円周率の計算方法の発見で有名な人物です。
当時は、人力でロープを引っ張り、荷物を上げていたようです。
以来、さまざまなエレベーターが考案されては消えていきましたが、1835年に人力以外のエレベーターがはじめて登場しました。
動力は、1769年にジェームス・ワットが発明した”蒸気機関”です。
この人力以外の動力(蒸気機関)を導入してから、エレベーターは飛躍的に進化をとげることになっていきのですが、どうしても解決しない「大きな課題」が残されました。
それは、安全性の問題です。
当時のエレベーターは、昇降中にロープが切れて、かごが落下することが多く、その不安から人が乗るなんてことは考えられず、荷物専用以外に普及しませんでした。
人が安心して乗ることはできないだろうか。
この安全性の問題を解決する糸口を与えたのが、アメリカのエリシャ・オーチス(Elisha Graves Otis)が発明した「カゴ落下防止装置」です。
この装置により、万が一、ロープが破断しても、かごの落下を防止できるようになりました。
カゴ落下防止装置は、エレベーターを”荷物専用”から”人も乗れるもの”に変えた画期的な発明といえます。
その後、カゴ落下防止装置は、改良が重ねられ「非常止め装置」として、近代マンションやオフィスビルに必須の安全装置となっています。
※非常止め装置は、建築基準法施行令第129条の10により、設けることが定められています。
詳しくは、『エレベーターの非常止め装置の種類と働き』
オーチス・エレベータの始まり
カゴ落下防止装置を発明したエリシャ・オーチスは、その後、特許を取得して、1853年に現在、世界シェア1位になるエレベーター製造会社「オーチス・エレベータ・カンパニー(OTIS)」をニューヨーク州ヨンカーズ(現在の本社はコネチカット州ファーミントン)に設立しました。
カゴ落下防止装置にまつわる話
1854年、エリシャ・オーチスは、ニューヨークのクリスタルパレス博覧会でカゴ落下防止装置の性能を実証するパフォーマンスを行いました。
大勢の来場客の前で、エレベーターに乗り込み、ロープを切断して見せたのです。人々が息を飲んだ瞬間、エレベーターは、カゴ落下防止装置の働きにより、ピタリと停止しました。
その瞬間、見守る観衆から、大きな拍手が沸き起こり、カゴ落下防止装置の安全性能が証明されました。
関連記事:カゴ落下防止装置について