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昇降機の豆知識

投稿日 2023/04/25
更新日 2023/07/20

インバーターってなに?仕組みや役割、どのように役立っているかを解説

インバーターって何?仕組みや役割、どのように役立っているかを解説

「インバーター」という言葉は、皆さんも一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか?

最近では、家電製品だけでなく産業機械などでも数多くのインバーターが利用されています。
しかしながらインバーターの仕組みや役割などに関して詳しく知っている方は少ないと思います。

そこで今回の記事では、インバーターとは何か?インバーターが果たす役割や私たちの生活においてどのように役立っているのかを解説していきます。

電気の基本

電気の基礎知識

Wikipediaによると電気とは「電荷の移動や相互作用で起こる様々な物理現象の総称」とされています。
つまり電気とは、電荷が物質の中を流れることによって、発熱や発光などの現象をもたらすエネルギーの形態のひとつです。

乾電池と豆電球を電線でつなぐ場合を例にすると、乾電池をつなぐ前は電線の中に電荷が動かずに留まっていますが、乾電池をつないだ途端に電荷が流れだしさまざまな電気的現象を引き起こします。

電気の種類

電気にも種類があり、これは電気の流れ方によって分かれます。
電気の流れ方には「直流」「交流」の2種類があります。

  • 直流:プラス極からマイナス極へ向けてまっすぐに流れる
  • 交流:プラス極とマイナス極を一定周期ごとに行き来しながら波打って進む

直流と交流はメリットとデメリットが明確に分かれていて、それぞれ性質に適した場所で使用されています。
詳しく見ていきましょう。

直流

直流 = Direct Current

直流とは、電気が線の中を流れる際に、電圧が一定で電流の流れる方向が変化しない電気の流れ方を指します。

例えば、電池に豆電球をつないで光らせる場合、プラス極とマイナス極が入れ替わることはなく、流れている電気は常に一方通行になっています。
そのため使用する時は、極性を正しい向きで取り付けないとうまく動作しません。
乾電池の入れる向きが決まっているのは直流用の電気製品で電池の向きを正しく入れる必要があるからです。

メリット蓄電が可能
直流の電気はバッテリーなどの二次電池に充電することができます。
自動車やスマートフォンなど、さまざまな分野で使用されています。
電流が安定していてそのまま電気製品に使用可能
電気をエネルギーとして利用するには、流れる方向がはっきりしていなければなりません。
交流のような向きが変化する電流では電気製品を動かせないため、コンバーターを通して直流に変換する必要があります。
直流電源であれば、コンバーターを挟む必要なくそのまま電気製品に使用できます。
デメリット電圧の変更が難しい
直流は交流に比べると電圧の変更がしづらい。
交流は変圧器を使用して容易に電圧を変えられますが、直流は変圧するには大掛かりな設備が必要になります。
そのため発電所から各家庭へ電力を供給するには交流によるインフラを構築する必要があります。

交流

交流 = Alternating Current

交流とは、電気の流れる向き、電流、電圧が周期的に変化している電気の流れ方を指します。

たとえば、家庭で利用する電気はすべて交流になっています。
コンセントにさして使う電気製品がプラグをどちらの向きにさしても使えるのは交流用の電気製品だからです。

1秒間に電流の極性が変わる回数を周波数といい、Hz(ヘルツ)という単位で表します。
一般家庭のコンセントでは、東日本は50Hz、西日本では60Hzとなっています。

メリット変圧が容易
電気は発電所から発する電圧が高いほど、効率良く遠くまで電気を供給することができます。
しかし高圧のままでは家庭用電源としては使用できないので、変電所を経由することによって電圧を家庭で使えるレベルまで下げて利用します。
交流であれば直流と比べて小規模な変圧器で電圧を変えることが可能です。
そのため各地域ごとに変電所を作ることによって発電所と住宅を繋ぐ長距離送電が実現できます。
これはインフラ構築に非常に適しています。
デメリット電圧が安定しない
電圧を変えやすいということは、電圧が安定していないということにもなります。
家庭で使われる電源の定格100Vを得るためには、100Vより高い電圧を流してブレ幅の平均値をとる必要があります。
デリケートな機械ではACアダプターのような変換機を使用し交流から安定した直流電源に変換します。

交流の種類

交流の中にも「単相」「三相」の2種類があります。

一般家庭についているコンセントは穴が2つで電気を送っていますが、これを「単相交流」と呼びます。
工場の動力など大きな力を動かすためには、コンセントの穴が3つある「三相交流」が使われます。

単相交流

一般的な家庭用に引き込まれているのが単相交流と言われます。

単相の電圧は100Vと200Vがあります。※単相100V単相200Vと呼ばれます。

コンセントの差込口が2つ穴になっているものは「単相2線式」と呼び、電圧は100Vです。
コンセントの差込口が3つ穴になっているものは「単相3線式」と呼び、電圧は100Vまたは200V。
※単相3線式:芯線が3本(上下の電圧線と真ん中の中性線)通っており、中性線といずれかの電圧線間の電圧が100V、上下の電圧線間の電圧が200Vになります。

100Vは通常のコンセント
200Vはエアコンや電気コンロなどに使用されます。

三相交流

単相とは違い、三相交流は一般的な家庭に引き込まれることはほとんどありません。
三相は単相より少ない電流で大きな電力を得られるため、多くの電気を使う工場や大型設備などで利用されます。

三相の電圧は200Vだけになります。※三相200Vと呼ばれます。

三相交流では、3本の電線すべてに同時に電気が流れます。
そのため、2本の電線を使う単相に比べてより大きな電力を得ることが可能になります。
ただし電力が大きくなるため、単相と比べると漏電した場合の危険性が高くなります。

インバーターの基礎知識

インバーター(VVVF)の構造

インバーターとは?

インバーターとは、可変電圧・可変周波数の交流電流に変換する装置を指します。

電力会社から供給される交流電流は電圧と周波数が一定になっているため、このままでは電圧や周波数を自在に変えることができません。
そのため、一度直流にしてから必要とする交流電流に変換し、目的とする機器を的確に制御することが可能になります。

インバーター装置の内部には、直流電流を交流電流に変えるインバーター回路と呼ばれるものも内蔵されていますが、一般的にインバーターと呼ばれるのは、インバーター装置全体のことを指します。

インバーターの仕組み

インバーター装置は以下のパーツから構成されます。

  • コンバーター回路
  • コンデンサー
  • インバーター回路

最初に、電力会社から供給される交流電流(一定電圧・一定周波数)をコンバーター回路が、直流電流に変換します。
そして、コンデンサーが放電と充電を繰り返し、より安定した状態の直流電流に整えます。
最後にインバーター回路を通すことにより、所定の電圧や周波数の交流電流(可変電圧・可変周波数)に変換します。

インバーターの役割

電気を直流から交流に変える

前述の通りインバーターは「直流を交流に変換するための装置」のことです。
直流交流を自在に切り替え、使いやすくするための装置です。

モーターの回転数を変える

インバーターは交流モーターの回転速度・回転数を変えることができます。
この機能を利用することで様々な動きを実現することができます。
エアコンであれば、微妙な温度変更調整ができたり、蛍光灯であれば、明るさの微調整ができるようになります。
また産業現場では、コンベアや天井クレーン、エレベータ、ポンプなど様々な設備に使われます。

インバーターのメリット

モーター回転速度の制御

電力会社から供給される電気は、電圧が100V、周波数が東日本50Hz、西日本60Hzと決まっています。
インバーターを使用せずにモーターを動かす場合、モーター回転数を連続的に変えて制御することができません。
起動と停止のみの制御しかできない状態では、急スピードで動き出したり急停止したりするため、モーターを利用して動かす対象物やモーター自身にも大きな負担がかかってしまいます。

インバーターを使用することで、電気の周波数を細かく変えて制御することが可能になります。
そのためモーターの回転数を少しずつ変更し、負担の少ないスムーズな動作が可能になります。

省エネ効果

機械を動かす際、直流のままではエネルギーを無駄に消費することになります。
インバータ―を使用することで効率的な制御を行うことができ、消費電力を削減することができます。
また無理な動作を防げるので、構成する部品の損耗を抑える効果も期待できます。
これらのメリットはモーターのみでなく、他の機械に応用する際にも同様の効果が期待できます。

単相100Vから三相200Vへ

三相200V対応機器を設置する際に、三相200Vがなく単相しかない場合本来であれば動かすことはできません。
しかし、インバーターを使用することで単相100Vでも三相200V対応機器を動かすことができるようになります。
これにより産業用機械の設置場所の制限を緩和することができます。

コンバーターとは?

前述している通り、インバーターが「直流を交流に変換」するのに対して、コンバーターは「交流を直流に変換」します。
この役割が違うために、同じ変換をする回路でも構造や使い方は大きく違います。

産業用機械では、コンバーター回路とインバーター回路を組み合わせて使用することにより直流と交流を適宜切り替え、機械を効率良く動かすことができます。

インバーターの使用例

インバーターの使用例

電圧と周波数を変えるインバーター

使用例:家庭用エアコン、冷蔵庫、産業用のポンプ、エレベータ
製品稼働時の無駄な電力消費を防いでくれる役割を担います。
省エネ家電などはこのインバーター装置が搭載されている場合がほとんどです。

周波数を変えるインバーター

使用例:IH調理器、蛍光灯
周波数を変更することにより、IH調理器、蛍光灯などの発熱や明るさを調整することができます。
また点灯速度を早めたり、低消費電力でも明るさを保つことができるようになります。

電圧・周波数を一定に保つインバーター

使用例:コンピューターの電源装置
電圧・周波数を一定に保つことにより、停電が起きた場合に安定電源として利用できます。

まとめ

インバーターがあることで、エアコンでは細かい温度調節ができ、蛍光灯やランプでは明るさを細かく調節できるようになりました。
このように、私たちが快適な暮らしを送る上ではインバーターは欠かせないものとなっています。
また産業機械においては、単相100Vで三相200V対応機械を動かすことができるようになるなど大きなメリットがあります。

エレベーターにおけるより詳しいインバーターの扱いにつきましては、『エレベーターのインバーター(VVVF)について』をご参照下さい。

インバーター機器の寿命やその初期症状・予防保全については、『インバータ機器の寿命とその初期症状や予防保全について』をご参照下さい。

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