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昇降機の豆知識
工場や倉庫での作業効率を考えるとき、手作業での荷物の積み下ろしは時間がかかるだけでなく、作業者の負担も大きいものです。
しかし、これを解決するための自動化技術があることをご存知でしょうか?
現在、多くの企業が自動化を取り入れ、効率的かつ安全な作業環境を実現しています。
その中でも「デパレタイザー」という機械が注目を集めています。
これまでの手作業では、重い荷物の取り扱いや高い積み下ろし作業が大きな問題でした。
特に、人手不足が深刻化する現代において、この問題はますます重要性を増しています。
「重い荷物を持ち上げるのが大変」
「毎日の作業で腰が痛くなる」
「もっと効率的に作業を進めたい」
そんな悩みを抱えている方も多いでしょう。
これらの課題を解決し、作業効率を飛躍的に向上させるためのツールがデパレタイザーです。
この記事では、デパレタイザーとは何か、そして同じく注目されるパレタイザーとの違いについて詳しく解説します。
目次
デパレタイザーとは、パレットにまとめて載せられた段ボール箱や袋などの荷物をパレットから降ろし、コンベヤラインなどに流すための装置です。(デパレタイズ=パレットから荷物を降ろすこと)
これは、パレット単位で運ばれてきた製品をバラして運用する際に使われます。
デパレタイザーには、ロボットを用いるタイプと、大型機械装置でピックアップするタイプ(フェイスデパレタイザー)の2種類があります。
デパレタイザーの反対の機能を持つ装置は「パレタイザー」と呼ばれ、段ボール箱や袋をパレットに積み込む自動装置を指します。(パレタイズ=パレットに荷物を積み上げること)
パレットからの荷下ろし作業であるデパレタイズは、パレットへの荷積み作業であるパレタイズよりも高度な技術とシステムを必要とします。
一見単純に見えるデパレタイズ作業が、なぜ高度なのか、その理由と技術革新について詳しく掘り下げていきましょう。
パレット上の荷物の位置を正確に把握する必要があります。
隙間なく積まれた荷物や不安定な積み付けパターンは、機械にとって認識が難しく、取り出しに苦労します。
積み付けが崩れていたり、段ボールが潰れていたりする場合、さらに状況が複雑になり、安全な取り出しに高度な技術が必要となります。
荷崩れ防止対策が施されている場合は、まずそれを取り除く必要があり、作業の難易度が上がります。
隙間なく積まれた荷物を掴むのは、機械にとっても難しい作業です。
完成品をコンベアから持ち上げてパレットに積み上げるパレタイズよりも、外部から運ばれてきて状態が不安定なデパレタイズの方が、荷物の取り扱いが繊細で高度な技術が求められます。
近年、物流業界では人手不足や労働環境の悪化が課題となっています。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが、パレタイザー・デパレタイザーの導入です。
従来、人手で行われてきたこれらの作業を自動化することで、物流現場に大きな変革をもたらします。
具体的には、以下のような3つのメリットが期待できます。
従来の人手による作業では避けられなかった人的ミスや疲労による作業効率の低下も、自動化によって解消されます。
パレタイザーやデパレタイザーの導入により、高精度な作業が可能になり、生産ラインがスムーズに流れるようになります。
さらに、ロボットは24時間365日休みなく稼働できるため、作業効率は飛躍的に向上します。
重い荷物の持ち上げを伴うパレタイズやデパレタイズの作業は、従業員の腰痛などの健康問題のリスクを高めていました。
自動化によって、これらの重労働をロボットが代行することで、労働者の負担を大幅に軽減することができます。
3Kと呼ばれる、きつい、汚い、危険な環境から従業員を守り、安全で快適な職場環境を実現します。
人件費は企業にとって大きなコストとなります。
パレタイザーやデパレタイザーを導入することで、人手による作業の必要性が減少し、人件費を大幅に削減することができます。
人件費の削減は、企業の収益性を向上させ、さらなる成長への原動力となるでしょう。
関連記事:パレタイザーとは?導入のメリット・デメリットや選び方を解説
デパレタイズを自動化するためには、次の要素が必要です。
まず、対象物の位置や形状を正確に把握するためのカメラ(3Dビジョン)やセンサーです。
次に、対象物を掴むためのハンド。そして、これらの機器を統括して制御する専用コントローラが必要です。
カメラやセンサーが対象物を識別し、その情報を基にデパレタイズを実行するシステムが構築されます。
パレット上の荷物を自動でバラすデパレタイザーは、物流現場の効率化、安全性向上、コスト削減を実現するまさに革新技術と言えるでしょう。
初期投資は必要になりますが、長期的な視点で人件費削減、作業効率化、安全性向上などの効果を期待できます。
また、AIやIoT技術を取り入れた高度なデパレタイザーも続々と開発されています。
より高度な画像認識技術や柔軟なアーム制御により、複雑に積み付けられたパターンにも対応できるようになり、作業の幅が広がっています。
デパレタイザーは、物流の未来を変える力を持っています。
この記事で紹介した内容を参考に、ぜひデパレタイザーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。