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昇降機の豆知識
今日の快適な生活において、私たちはますます便利な生活を求めています。
一般住宅での日常生活の中で発生する荷物を運ぶ作業は、時に手間やストレスを引き起こすこともあります。
そんな悩みを解消するために、今注目すべきなのが「小荷物専用昇降機(ダムウェーター)」です。
日常生活において、小荷物専用昇降機を取り入れることで、快適さと便利さをさらに高めることができるかもしれません。
本記事では、小荷物専用昇降機のメリットや注意点について解説し、さらに実際の活用事例もご紹介していきます。
目次
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)とは、建築基準法で規定される昇降機です。
簡単に説明すると「荷物だけを運べる小さなエレベーター」です。
名前の通り、小型の荷物を垂直に搬送するために設計されているため、人が乗ることはできません。
主に飲食店での料理や小中学校での給食を運搬するためによく設置されています。
これまでは業務用で利用されることがほとんどでしたが、最近では一般住宅に設置する事例も増えています。
一般住宅において荷物を持ちながら階段を昇り降りする際の転倒事故が多く、厚生労働省でも注意が促されています。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)を活用すればそのような危険もなくなり、荷物を素早く・安全に・効率的に運ぶことができるようになります。
導入可能 | 導入不可 |
戸建て(2階建て以上) | マンション 戸建て(平屋) |
マンション部屋内や平屋の戸建て住宅では、階層間の垂直昇降を行うことがないため導入できません。
その為、一般住宅において小荷物専用昇降機を導入できるのは基本的に2階建てや3階建てなどの戸建て住宅になります。
重い荷物や多くの荷物を階段で運ぶ必要がなくなります。
小荷物専用昇降機を使えば、荷物を簡単かつ迅速に階層間で運ぶことができます。
これにより、日常的な生活での負担を減らすことができます。
多くの荷物を階段で運ぶ際には、事故や怪我のリスクが存在します。
階段からの転落や重い荷物の持ち上げ中に起こるけがを防ぐために、小荷物専用昇降機を利用することは安全です。
年配の方や体力に制限のある人々にとって、階段を使って重い荷物を運ぶのは困難な場合があります。
小荷物専用昇降機を導入することで、彼らの負担を軽減し、自立した生活を促進することができます。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)を一般住宅に導入する際の設置方法や使用にあたっての注意点についてご紹介します。
小荷物専用昇降機を設置するまでの全体的な流れを解説します。
まずは小荷物専用昇降機を取り扱いしている業者に問合せを行います。
昇降機の設計や仕様を決め、適切な設置場所の選定を行います。
小荷物専用昇降機は、建築基準法で定められた構造でなければなりません。
確認申請とは、昇降機の設置において工事着工する前に、「建築基準法の規定に適合しているか」を各自治体に審査してもらうことです。
確認申請を行うために必要なものなどは「小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の確認申請から定期検査の流れまで」の記事をご参考にしてください。
審査後、法令に適合していると判断されると「確認済証」が交付されます。
これにより小荷物専用昇降機の設置工事ができるようになります。
設置工事を行います。
これらの一連の設置工事は、おおよそ1日で完了します。
戸建て住宅に小荷物専用昇降機を設置する場合、まずは設置場所を決めます。
通常、昇降機は階段の近くや玄関付近など、日常生活でよく利用される場所に設置するのが一般的です。
また昇降機のシャフトが設置できるスペースが必要になるので、建物の構造や配置なども検討する必要があります。
昇降機のサイズと設置場所の寸法と照らし合わせて、昇降機を通す為の穴を開けます。
設置場所の床の耐荷重を確認し、昇降機の重さと運搬荷物の重さを考慮して、必要に応じて床の補強工事を行います。
下準備が終わった場所へ職人が下から組み立てを行っていきます。
組み立てが終わったのち、三相200Vまたは単相200Vの電源を繋げると設置工事は完了します。
設置工事が完了したのち、完了検査届けを建築指導課に提出し「完了検査」を受ける必要があります。
完了検査では、設置された小荷物専用昇降機が確認申請どおりであるか、建築基準法を遵守しているかが確認されます。
完了検査を行い、合格すると建築基準法に適合していることを証明する「検査済証」が交付されます。
その後小荷物専用昇降機が使用可能になります。
本来は、小荷物専用昇降機を設置したら定期的に建築基準法に基づいた安全検査を受けなければなりません。
しかしながら一般住宅における小荷物専用昇降機に関しては、
『かごが住戸内のみを昇降するもの(一戸建て、長屋又は共同住宅の住戸内に設けられた昇降機)を除く。』
と記載がある特定行政庁(都道府県、市区町村など)が多く基本的には不要です。
しかし特定行政庁によっては、定期検査の要否が異なり、必要な場合もあります。
お住いの場所ではどうなのか、各自治体に確認を行うと良いでしょう。
使い慣れると適切な使用方法を逸脱する場合があります。
積載量をはじめとしてメーカーが示している使い方をきちんと守ることが大切です。
小荷物専用昇降機は小さいものでも幅60㎝×奥行き60㎝ほどあります。
小型のペットや小さい子供なら入れる大きさです。
人や動物が乗ることを想定している設備ではないので、小さなお子さまやペットがいるご家庭では特に注意する必要があります。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)は、小型ながらも荷物の垂直搬送に最適な機器です。
一般住宅での利用も増えつつあり、様々な活用事例が生まれています。
ここでは、小荷物専用昇降機の活用事例をいくつか紹介します。
最近の戸建て住宅では2階をリビングとするケースが増えています。
理由としては日当たりや風通しがよくなったり、外部からのプライバシーが保たれる、眺望性が良くなるなどが挙げられます。
しかし一方で、2階がリビングであることによって「通常よりも階段の上り下りが増えてしまう」といったデメリットも生じます。
その為、日常生活の中で1Fから2Fへ荷物を運ぶ作業が頻繁に起こる為、手間やストレスを引き起こすことがあります。
高齢者や身体に障がいがある人にとっては、より難しくなるでしょう。
※買い物商品の運搬、ゴミ出し、洗濯物などの運搬など
このような場合に小荷物専用昇降機を設置することで、重い荷物を持ち上げることなく、安全かつ簡単に運搬することができるため、生活の質を向上させることができます。
住宅内で異なる階にある部屋やスペースに荷物を運搬する場合、小荷物専用昇降機が荷物の移動スポットとして活躍します。
身体を移動させる必要がないため、労力的にも時間的にも効率よく荷物の移動を行うことができます。
在宅ワークをしている人にとっては作業の効率化につながる場合があります。
在宅ワークの場合、業務で使用する書類や資料、ツールなどを階層間で運ぶ場合がありますが、小荷物専用昇降機を使うことで、運搬時間の短縮や身体的負担の軽減ができます。
また自宅勤務で配送物を受け取ることが多くなる場合、重たいものや細かいものでも昇降機を利用することで簡単に運ぶことができます。
小荷物専用昇降機は、在宅ワークの生産性を向上させるだけでなく、ストレスを軽減し、快適なワークスペースを実現するためにも役立ちます。
いかがだったでしょうか。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)は、本来業務用として作られています。
しかし最近の戸建て住宅で見られるような「1Fエントランス、2階リビング」といった間取りの場合、2階に荷物を運び入れるときなど大変便利になります。
このような間取りの場合、一般住宅にも導入するメリットがあり、最近では問い合わせのケースも増えてきています。
より快適な日常生活を求められる方は一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
小荷物専用昇降機にご興味がある方は、ぜひお気軽にアイニチ株式会社までご相談ください。