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昇降機の豆知識

投稿日 2016/09/30
更新日 2023/10/05

垂直搬送機とは?エレベーターとの違いについて

建物内で人や物の垂直移動を実現するために、一般的にエレベーターと垂直搬送機が使用されていますが、これら2つの概念は異なる特性と用途を持っています。


エレベーターは主に人の移動を容易にするために設計され、高層ビルや商業施設などで広く利用されています。
一方、垂直搬送機は主に物の運搬を目的とし、工場や倉庫、製造ラインなどでの効率的な物流をサポートします。
両者は似たような使われ方をするとはいえ法律上では全くの別物であり、法的な扱いも大きく異なります。

この記事では、垂直搬送機とエレベーターの違いについて法令の観点から解説します。

垂直搬送機とは

垂直搬送機とは、さまざまな荷物を垂直に上げ下げして目的階に荷物を移送させるための設備です。
数階層が存在する施設において荷物を上下階に簡単に移動する仕組みとして、工場や倉庫、物流センターなどで活用されています。

数多くの重い荷物を取り扱う工場や倉庫において、上下階方向に荷物を移動させることは労力、時間、リスクなどが発生します。
垂直搬送機を利用することにより、荷物の搬送をほぼ自動化することができ、目的階への搬送もスムーズになり作業効率が向上します。

関連記事:垂直搬送機とは?特徴・使い方や導入時のメリットや法令について解説

エレベーターとの違いについて

垂直搬送機は、エレベーターと同じ昇降機の一種に見えますが、建築基準法における昇降機としての扱いは受けません。

エレベーターは、建築基準法上の昇降機に該当します。
そのため新しく設置する場合は、建物と同じく建築確認申請が必要になります。

垂直搬送機は、人が乗ることがないため建築基準法上の昇降機に該当しません。
そのため設置時の確認申請や定期検査は必要ありません。

建築基準法について

昇降機は、建築基準法において「一定の昇降路、経路その他これに類する部分を介して、動力を用いて人又は物を建築物のある階又はある部分から他の階又はある部分へ移動・運搬のための設備」と定義されています。

この定義であれば、垂直搬送機も昇降機の一種であるように見えます。
しかし建築基準法における昇降機の扱いには下記のような3つの例外があります。

  1. 工場、作業場等に生産設備又は搬送(荷役)設備として専らそれらの過程の一部に組込まれる施設で、人が搬器の品物の搬出、搬入に直接介入せずに使用され、かつ、人が乗り込んだ状態で運転されるおそれのない構造となっているもの
  2. 機械式駐車場(機械式駐輪場を含む。)、立体自動倉庫等の物品の管理のための施設(当該施設に搬入された品物等が自動的に搬出位置に運搬される構造になっているものに限る。)の一部を構成するもので、人が乗り込んだ状態で運転されるおそれのない構造となっているもの
  3. 舞台装置であるせり上がり装置

※一般社団法人日本建築設備・昇降機センター「昇降機技術基準の解説」

垂直搬送機は1つ目の項目に当てはまるため、垂直搬送機は建築基準法が適用されないということになります。

確認申請について

確認申請とは、昇降機などの建築設備の設置工事を着工する前に「その計画が建築基準法などの法令に適合しているか」を審査することです。
確認申請に関しては、建築基準法施行令第146条第1項第1号で定められています。

前述の通り、建築基準法における昇降機に分類されない垂直搬送機については確認申請は必要ありません。
しかし搬送設備を設置する際には建築基準法における防火区画などの関係法令の確認や対応は必要なので注意しましょう。

定期検査報告について

建築基準法においては、昇降機などの建築設備について「定期検査報告」が義務付けられています。

建築基準法第12条3項

「3 特定建築設備等(昇降機及び特定建築物の昇降機以外の建築設備等をいう。以下この項及び次項において同じ。)で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国等の建築物に設けるものを除く。)
及び当該政令で定めるもの以外の特定建築設備等で特定行政庁が指定するもの(国等の建築物に設けるものを除く。)の所有者は、これらの特定建築設備等について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築設備等検査員資格者証の交付を受けている者(次項及び第十二条の三第二項において「建築設備等検査員」という。)に検査(これらの特定建築設備等についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。」

e-GOV法令検索 建築基準法

垂直搬送機は、建築基準法における昇降機には該当しないので、垂直搬送機は建築基準法における定期検査報告の義務の対象にはなりません。

各種昇降機との違い

エレベーター小荷物專用昇降機垂直搬送機
適用法規建築基準法
労働安全衛生法
(クレーン等安全規則)
建築基準法建築基準法(適用除外)
労働安全衛生法(適用除外)
荷受台寸法床面積1m2超、または
高さが1.2m超
床面積1m2以下、かつ
高さが1.2m以内
寸法の規制無し
法定点検法定点検法定点検自主点検
消防法の適用ありありあり
作業者搭乘搭乗可能不可不可
備考確認申請が必要確認申請が必要確認申請不要

まとめ

いかがだったでしょうか。
本記事で分かるように、垂直搬送機は建築基準法における昇降機としての扱いを受けません。

そのため「確認申請」や「定期検査報告」などの義務の対象外になります。
しかし大掛かりな設備であるため、安全に利用するためにも定期的なメンテナンスなどの自主点検は必ず実施しましょう。

垂直搬送機に関する不明な点があれば、ぜひお気軽にアイニチ株式会社までご相談ください。

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