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昇降機の豆知識

投稿日 2024/09/15
更新日 2024/09/23

コンバーターとは?インバーターとの違いや種類、仕組みについても解説

コンバーターとは?インバーターとの違いや種類、仕組みについて解説

電気機器や電子機器を使う中で、突然「コンバーター」という言葉に出くわし、戸惑ったことはありませんか?
電気を使う場面でよく耳にするこの言葉ですが、実際にどんな役割を果たしているのか、詳しく理解している人は少ないかもしれません。

多くの人が、「コンバーターが何をしているのか」「なぜ必要なのか」といった疑問を抱えていることでしょう。
しかし、コンバーターは私たちの生活を支える重要な機器であり、その仕組みを知ることは、日常生活のちょっとしたトラブルを避けるためにも役立ちます。

本記事では、コンバーターの基本的な役割や種類、そしてよく混同されがちなインバーターとの違いについてわかりやすく解説します。

コンバーターとは

多くの電子機器は、供給される電気をそのままでは使うことができません。
例えば、コンセントから供給される電気は交流電流ですが、パソコンやスマートフォンなどの多くの電子機器は直流電流で動作します。

このままでは、供給される電気がそのまま使えない問題が発生します。ここで重要なのが「コンバーター」という装置です。

コンバーターは、電気の流れを適切な形に変換するための装置です。
最も一般的なコンバーターの役割は、交流電流を直流電流に変換することです。

例えば、家庭用電源のような交流電流を電子機器が使える直流に変えることで、私たちの身の回りにある多くのデバイスが正しく動作します。

また、コンバーターは他にも、異なる電圧の直流を変換するDC/DCコンバーターや、異なる周波数の交流を作り出すマトリクスコンバーターなど、さまざまな種類が存在します。
これらのコンバーターは、電気を効率的に利用し、電子機器の性能を最大限に引き出すために不可欠です。

なぜコンバーターが必要なのか

「コンバーターなんて普段意識しないけれど、そんなに重要なの?」と疑問に思うかもしれません。
確かに、コンバーターは目に見える部分ではなく、機器の内部に組み込まれていることが多いため、普段意識することは少ないです。

しかし、電化製品が電気を正しく受け取り動作するためには、コンバーターの存在が欠かせません。
電気が「そのままでは使えない」と知ることで、コンバーターが実は日常生活に深く関わっていることが理解できるでしょう。

コンバーターの仕組み

最も一般的に使用される「ACーDCコンバーター」の仕組みを見てみましょう。
家庭用のコンセントから供給される電流は、100Vの交流(AC)です。

まず、この交流電流は変圧器を使って適切な電圧に変換されます。
変圧器には、入力コイルと出力コイルがあり、電流が入力コイルに流れると磁場が変化し、出力コイルにも電圧が誘導されます。
出力コイルの巻き数を調整することで、必要な電圧に降圧される仕組みです。

次に、交流電流を直流電流に変換するために「ダイオード」という装置が使われます。
ダイオードは電流が一方向にしか流れない特性を持ち、これによって電流の向きを一定にします。

しかし、まだ完全な直流にはなっていません。
ここで、電流を安定させるために「コンデンサ」と「コイル」が登場します。

コンデンサは電流を一時的に蓄え、スムーズに放出することで、波形を滑らかにします。
これにより、電気機器が必要とする安定した直流電流が供給されるのです。

コンバーターの種類と特徴

コンバーターは、その種類によって様々な役割を果たしています。
ここでは、代表的なコンバーターの種類とその特徴について詳しく解説していきます。

AC-DCコンバーター

AC-DCコンバーターは、交流(AC)を直流(DC)に変換する装置です。

特徴

  • コンセントから供給される交流電力を、電子機器が使える直流電に変換します。
  • パソコンのACアダプターやスマートフォンの充電器などが代表的な例です。

用途

  • 家庭用電気製品、電子機器の電源
  • 産業機器の電源

DC-ACコンバーター

DC-ACコンバーターは、直流(DC)を交流(AC)に変換する装置です。

特徴

  • バッテリーなどの直流電源を、モーターやインバーターなどの交流機器に供給するために使用します。

用途

  • ソーラーパネルシステム、UPS(無停電電源装置)、インバーター発電機

DC-DCコンバーター

DC-DCコンバーターは、直流(DC)の電圧を別の直流電圧に変換する装置です。

特徴

  • 電圧を昇圧したり降圧したりすることができます。
  • 小型で高効率なものが多く、様々な電子機器に組み込まれています。

用途

  • ノートパソコン、スマートフォン、車載機器

ADコンバーター

ADコンバーターは、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置です。

特徴

  • 外部の情報をデジタルデータとしてコンピュータに取り込むために使用されます。

用途

  • 音声認識、画像処理、センサーデータの収集

DAコンバーター

DAコンバーターは、デジタル信号をアナログ信号に変換する装置です。

特徴

  • デジタルデータを、音声や映像などのアナログ信号に変換します。

用途

  • 音響機器、映像機器、計測機器

F/VコンバータおよびV/Fコンバータ

F/Vコンバータは、周波数を電圧に変換する装置、V/Fコンバータは電圧を周波数に変換する装置です。

特徴

  • 周波数を電圧に変換することで、周波数を測定したり、制御することができます。

用途

  • モーター制御、計測機器、通信機器

インバーターとコンバーターの違い

インバーターは、直流電流を交流電流に変換する装置です。
直流から交流に変換するので、コンバーターとは逆の役割を果たします。

インバーターは、家庭用ではエアコンや冷蔵庫などで使われることが多いです。
エアコンや冷蔵庫はモーターを使っており、モーターの動きを制御するために、インバーターで直流を交流に変換して制御を行っています。

コンバーターは「交流を直流に変換する装置」であり、インバーターは「直流を交流に変換する装置」です。それぞれの役割は逆であり、必要な用途によって使い分けます。

例えば、太陽光発電などのエネルギーシステムでは、太陽光パネルから得た直流電流を家庭用の交流に変えるためにインバーターが使われます。
逆に、充電池の充電や家庭用電化製品の一部には、交流を直流に変えるコンバーターが必要になります。

インバーターについて詳しく知りたい方は、関連記事「インバーターってなに?仕組みや役割、どのように役立っているかを解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!

コンバーターの用途例

コンバーターは、私たちの生活を支える多くの製品に組み込まれています。

電気自動車

電気自動車を動かすためには、バッテリーに蓄えられた電気をモーターが使えるように変換する必要があります。この時、活躍するのがコンバーターです。

電気自動車のコンバーターは、高電圧の直流電力を、モーターを駆動するための適切な電圧と周波数の交流電力に変換します。

スマートフォンやパソコン

スマートフォンやパソコンの充電器にも、コンバーターが搭載されています。
コンセントから供給される交流電力を、バッテリーを充電するための直流電力に変換しているのです。

ゲーム機

ゲーム機のコントローラーをパソコンで使えるようにする装置も、一種のコンバーターです。コントローラーからの入力信号を、パソコンが理解できる信号に変換しています。

産業機器

工場の機械やロボットなど、産業機器にもコンバーターは広く利用されています。
モーターの速度を制御したり、複数の機器を連携させたりするために、コンバーターが使われています。

まとめ

ここまで、コンバーターについて様々な角度から見てきました。
コンバーターは、私たちの身の回りのあらゆる電気製品に組み込まれており、私たちの生活を支える、なくてはならない存在であることがお分かりいただけたかと思います。

コンバーターは、単に電気を変換する装置にとどまらず、現代社会のインフラを支える重要な役割を担っています。
電気自動車の普及や再生可能エネルギーの活用など、私たちの生活はますます電気エネルギーに依存していくでしょう。

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